磯靴をはいた猫

１１月２３日


最干潮が０２：４８、潮位が６センチというので
今夜を逃しては年内に夜のウェーディングに挑戦する事は
ないでしょう、ということで、初めて夜、サーフに

通い慣れたポイントとはいえ、夜はどうなのか？
正直、ものすごく緊張した

どのくらい暗いのかな、他に人がいるかな
釣れたらどうしたらいいのかな（釣りにいくっちゅーのにだ）
など、心配事が山のように押し寄せる
どこかに書いてあったけど、心配をするのは
考えるのと全然違うんだそうだ
下手な考え休むに似たり

松林を抜けてサーフに近い駐車スペースに行くと
１台、先行者の車があった
おそらくアングラーだろうけど
中で練炭自殺してたらどうしようなんてまた心配する
本当に、心配ってしょうもない　足しにならない

前照灯を消してみると意外にもサーフは闇ではなかった
陸の方には山の上も含めいくつかの灯りがあり
低く流れる雲がレフ板がわりになって
ぼんやりとだけれど水面の黒い色が判別出来る

真っ暗闇ではなかった事でがぜん、ワクワクしてきた

新月の時期なので月は期待出来ないし、星もわずかにしか見えない
潮がメチャクチャ退いているので、川筋までとても遠い

たどり着いてそっと水に入り、流芯に近づこうとするのだけれど
いつまでたっても膝より深くならない

水鳥の鳴き声、羽ばたきが聞こえる
ジャボッ、チャパッ、と魚の気配もする

ルアーを投げる前に確認しなければと
先攻のアングラーを捜すが、近くに気配はない

ＲＨのＹｏｒｅＹｏｒｅ　初めて投げてみる
着水音がするがそれくらいしかわからない

ごつごつとあたりがある　多分全部フグ・・・　浅い
ボラが元気に７段飛びしている音がする

シャカシャカシャカ・・・とウエダーのこすれる音がして
川岸を通り過ぎていく人がいて、同行者と思い、
「底を取るとフグばっかり釣れてしまうね～」とか声をかけようとしたら
「こんばんわ～」と声をかけられてしばし絶句した
あ、先攻の人か、と、気づき「あ、こんばんわ～」と返したときは
もう聞こえないほど遠ざかっていたかも　失礼しました

結局私がチビの、同行者が小学生の座布団サイズ「アカエイ」を
ひっかけたのが、フグ以外の釣果だった
同行者はトップのグローコモモで２回ほど大きいあたりがあったけど
フッキングが甘くてばれたのが悔しそうだった

しかし、アカエイ　結構いる
踏まないで済んでいるけど、フックをはずすとき危ないので
ウォーターランドのエイリアンペンチを持ってくるべきかもしれない

今夜の潮は潮位が一気にあがってくる
あっというまに膝くらいのところが股下を越えて浸かってしまう
満ち込みが始まってくると、浸水したての砂はほわほわと柔らかく
一足ごとに深さも激しく違って、岸に近いほど歩きづらい
かなり慎重に歩かないと流砂にはまってパニックしそうだった

４時を過ぎた頃、雨が降り出し　車に戻った
沖の方の空は真っ黒で、夜なのに黒雲が見えるって
おかしなもんだなと思った
それにしても先攻の方、夜の単独ウェーディング
怖くはないのかなあ　凄い事だと思った